今日で開幕3日目を終了した選抜甲子園だが、その中でも気になる投手3人を上げてみた。
この3名が最も気になった投手です。一人ずつその理由などについて解説したいと思う。
高松商業・・・香川投手

165cmの身長から繰り出される様々なボールは、小柄な体を感じさせないほどのキレがあり、バッターを惑わせる。
写真を見てわかるように体重移動がしっかりされていて、着地ぎりぎりまで身体を閉じた状態を保ち、そこから一気に体の軸を中心に捻転する。
腕の振りも無駄に大きくなく、身体の力をスムーズに無駄なく指先に伝えている。
バッターは想像以上に球威とスピードを感じていたはずだ。
そのシュアなフォームとキレのあるボールに、負けず嫌いな勝気な勝負根性が備わっていて、少々の事では動じない精神力を感じた。
このフォームなら球数を投げてもそれほど球威が衰えることはないだろう。
次回のピッチングも楽しみに見てみたい。
星陵 ・・・奥川投手

前評判通りの圧巻のピッチングで、相手チームを圧倒していた。
ランナーが出ると得意のフォークを織り交ぜながらきっちり抑える術を知っている。
ただ、気になるのは少し上半身のフォームが硬いこと。
体重移動でカバーはしているが、どうしてもフォークを武器に使うピッチャーはある程度手首をロック気味にして投げるため、上半身に力が入り硬い感じに映るのはしょうがないか。
私は、同世代の横浜ホエールズ時代の大魔神佐々木を思い出してしまう。
奥川投手はきっとプロへ進むことになるのだろうと思うが、私は奥川君がプロ野球でストッパーをやっている姿を見てみたい。
まだ、高校生のシーズンは続くが投球後のケアをしっかりして、故障をしないように気を付けて欲しいなと思う。
石岡一高・・・岩本投手

21世紀枠からとてもいいピッチャーが出たなというのが率直な感想だ。
岩本君はノーワインドアップから投げるスタイルで、フォームも大きくないが体重移動がしっかり出来ていて、無駄な動きが少ない。
また、140km/h台ストレートに、チェンジアップ、カーブ、カットボール、スライダーを自在に投げる事が出来る。
バッターの仕草や、狙い球を見極め他の球種で追い込み方も備わっている。
いざという時の勝負球のストレートも切れがいいし、コントロールミスをしたボールを活かす配球も心得ている。
更には、ピッチャーにとって必要なフィールディングもしっかり鍛えられている。ゲーム後半のバント小フライをダイビングした姿を見たとき、桑田投手を思い出した。
最後は170球以上を投じて、ピッチャーゴロをホームへ悪送球してサヨナラ負けを喫するが、あれはエラーではなく170球の疲労の蓄積が筋肉を強張らせた為に出た結果だと見た。
今回の大会では、もう見る事が出来ないが、きっと岩本君はプロ野球の世界に招待される選手であると感じた。
まだまだ甲子園大会は始まったばかりだが、沢山のスターが生まれるそんな大会になりそうだ。
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