選抜甲子園大会6日目を終了して、注目していたピッチャーが二人とも負けてしまった。
有力なピッチャーが勝ち上がれない要因は色々あると思うが、今日は高校野球で失点に繋がる3大要因について考えてみたい。
失点にはいろいろな要因が考えられるが、主に大きく失点に影響を与える3つの要因について考える。
・四死球
・エラー
・暴投

・四死球
四死球に関してはすべてが失点に絡むという訳ではなく、四死球を出すタイミングに問題があると考えます。
よく言われるのはイニングの先頭打者に対しての四死球です。
これは、言うまでもありませんがノーアウトでランナーを出し、攻撃のチャンスを相手に与えてしまう最も失点に繋がるケースです。
ノーアウトのランナーは色々な作戦がたてられます。盗塁、送りバント、ヒットエンドランなど作戦のパターンが広がります。
ノーアウト、ワンアウトでスコアリングポジションにランナーが残った場合、失点に繋がる可能性がグンと上がります。
しかし、バッターを攻めて攻めぬいた結果、出してしまった四死球というのはそれほどダメージは残りません。
ただ一つだけ言えるのは、四死球は無条件でランナーになる権利を与えてしまいますが、バッターが打った場合は必ずヒットになるとは限りません。バッターがヒットを打てる確率は頑張っても3割から4割の間です。打ち取る可能性の方が断然に多いという事です。

・エラー
試合展開を見ていてスコアボードにヒットの数とエラーの数が表示されているのにはあなたも気づいている事と思います。
試合展開においてよくあることですが、途中経過は勝っているチームでも終わってみれば結局エラーの多いチームが負けてしまうというケースがあります。
エラーが試合展開に与える影響は目に見えるものだけでなく、目に見えない流れを変えてしまうようなエラーも有り、とてもダメージが大きくなるものもあります。
このエラーが起きる要因として、ピッチャーのリズムの悪さがエラーを引き起こす要因とも考えられています。
野手は実際にピッチャーの配球や、バッターの特徴などによって守備位置を微妙に変えて守ります。そこにピッチャーのリズムや間合いが悪かったりすると、守備のリズムも崩れてエラーに繋がってしまうケースがあるのでピッチャーはリズム、テンポ良くピッチングすることが必要になってきます。
エラーもまた積極的なエラーと、消極的なエラーがあります。
例えば内野手が積極的なチャージをかけた結果エラーしてしまった場合とバウンドを合わせるために待って合わせようとしてエラーしてしまった場合が対照的に表現されます。
バッターと対しているピッチャーにとって積極的なエラーであれば、次は自分がバッターを抑えてカバーしようという気持ちが生まれるのと反対に、消極的なエラーはピッチャーも精神的にがっかりしてしまい悪循環に陥る恐れがあります。
なので、エラーが出てしまった時はいったんプレーを中断して、ピッチャーも野手も気分を入替える工夫も必要だと思います。
そうすることで、エラーを減らし失点を少なくすることにもつながります。

・暴投
その一投で数多くのゲームに終止符が打たれた場面をあなたも見たことがあるのではないでしょうか。
21世紀枠の茨城県代表石岡一高のゲームもそのひとつでした。
石岡一高の岩本君の暴投は、170球という疲労の蓄積が筋肉を硬直させたために起きたものだと勝手に推測していますが、多くの場合は緊張感や、咄嗟の判断ミスから起こる筋肉のバランスが崩れることによって思ったところへ送球できずに暴投になってしまうのだと思います。
筋肉疲労から起こる硬直に関しては、自分での認識が無くても各イニングの間にケアを施すのが最良の策と言えるでしょう。
緊張感や、咄嗟の判断ミスによる筋肉のバランスを崩して起こる送球ミスについては、状況判断の訓練を数多くこなして、常に一手先を想定することで避けることが出来るのではないでしょうか。
以上、3大要因について考えてきましたが四死球を除いては多くの場合想像を超えた時に起こることがほとんどなので、強いチームほど状況判断の訓練や想定外のケースへの対応訓練が積まれていると感じます。
全国の厳しい戦いを勝ち抜いて優勝できるチームはピッチャーの力ももちろんですが、ベンチ、選手すべてが状況判断の訓練を積んで、想定外の事が起こっても最良の方法で対応できるチームだと考えます。
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