
いよいよ、夏の甲子園に向けた各地区予選がはじまります。
どのチームも甲子園目指して負けられない戦いに挑みます。
そんな夏の大会を控えて興味深い記事があったのでご紹介しますね。石川県星陵高校の奥川君についての記事です。
星陵奥川投手と言えば150kmの速球を投げる本格投手ですが、選抜大会では惜しくも負けてしまいました。今大会でも注目NO,1に間違いありません。
その奥川投手が夏の大会に向けて練習試合をこなしてきた様子が綴られています。とても興味深い記事でしたので共有したいと思います。
奥川投手と言えば記事にもある通り、速球でバンバン三振を取れるピッチャーというイメージが強いかと思います。
しかし、夏の大会連戦が続く中で、毎回フルスロットルで三振を狙いに行っていれば方に疲労がたまり、途中でバテてしまって最後までマウンドに上がり続けることは難しいでしょう。
試合をこなしていかなくてはいけない、それもきっちり勝って勝ち進んでいかなければいけない環境の中で、彼が投げ続けるためには、精度の高いコントロールと、6割程度の速球を投げる必要があると考えます。
相手バッターが狙っているボールを投げて打たせて取れる技術を身につけられれば、球数は減りスタミナも温存できるでしょう。
もし、ランナーが出てもここ一番、彼には三振を取れる速球と技術が有るので心配いりません。ピッチングに厚みを持たせるためにも是非取り入れて欲しいものです。

そして、彼はこの夏の大会を迎えるまでの練習試合でこんな経験を積んできました。この経験が彼の支えになってくれることでしょう。
「スライダーも振ってくれたし、打ち損じもあった。三振が取れたことは収穫でした。ストレートがしっかり決まって、スライダーをワンバウンドさせて振らせて……オーソドックスなんですけれど、ピッチャーの基本がしっかりできていないと強いチームには通用しないですね。ただ、力のあるバッターに対して力んでミドルラインに入ってしまうと打たれるので、そこが課題です。東海大相模さんはミスにきっちりつけ込んで得点にする。さすがだと思いました」
出典;スポーツナビより奥川投手の言葉
これからピッチャーを始める選手や、今ピッチャーをやっている選手には知っておいてほしいと思います。
いろいろな変化球を覚えることももちろん大事ですけど、オーソドックスな【ピッチャーの基本】これをしっかりマスターして、いろいろな事にチャレンジしてもらいたいと思います。
バッターが一番打ちやすい場所はベルトライン、構えたバットを自然体で振り下ろせばバットが通るライン、それがベルトラインです。
ここに投げてしまえば高確率で打ち返される可能性があります。バッターを打ち取るためには基本ですが、精度の高いコントロールを身につけて、内外角4角に投げ分けられる力が欲しいですね。

勝てるピッチャーへの近道は、ピッチングに課題を与えて、例えば今日は外角のストレート主体の組み立てで通して投げてみようとか、変化球は1種類だけにするとか、その日の目的を持ってピッチングに臨むことです。
試合が終わったら、ピッチングを振り返り、なぜ打たれたのか、なぜ打たれなかったのか、自分は課題通り投げきることが出来たのか、出来なかったのか、なぜそれは出来たのか、出来なかったのかなどを検証して、次のピッチングの課題へ繋げていきます。
そうすることにより、相手バッターの考えていることがわかるようになったり、もしピンチが訪れても、焦ることなく対処ができたりするようになります。
ただただボールを速くするにはどうすればいいかとか、新しい変化球はどう投げるかなどとチャレンジするのではなく、今ある力をどうすれば最大限発揮できるかという事を考えて練習を積んでいけば、勝てるピッチャーに近づくことが出来るはずです。
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